燃えたね。ぜんぶ。
たしかにそう。
けど消えてなくなったわけじゃない、まだ。
寒い海に臨む小さな町で起きた山火事。報道によれば死者は出ず、被害は無人の山小屋が焼け落ちるところで止まったという(その周りの林に多少の延焼があった)。麓から火事を見たある者は山に雷が落ちて煙が上がったと証言した。別の者は放置された山小屋にたびたび侵入する地元の若い人が関係しているのではないかと噂した。
消防が原因を調査中というところまでしか報じられなかったのは、なにか秘密があるわけではなく、報じるに値するほどの事件ではないとされたからであり実際にほとんどの者はまもなく忘れてしまった。現場近くのロープウェイも火事の翌日から通常通りに営業され観光にも影響はなかった。
けれども沈黙して現場に赴く者がいる。焼けたままになっているその場所から海に目を遣り、雷が鳴るのを聞く。しばらくすれば雪が降る。海から向かってくる、強い雪が。
現代演劇のユニット「下鴨車窓」は、新作『冬雷(ふゆのらい)』を2017年10月に津と松山で、11月に東京で上演いたします。下鴨車窓はふだん京都を拠点に創作・公演をしていますが、本作は地域をさまざまな仕方で越えたところでの創作と公演を行う試みとして、東京でのオーディションで決まった俳優らと主に東京都内で創作し三都市を巡演します。
津では『わたしの焦げた眼球/遠視』(2014年,主催はOFT)と下鴨車窓『漂着(island)』(2015年)以来二年ぶり、松山では『わたしの焦げた眼球/遠視』(2014年,主催はOFT)以来三年ぶり、そして東京(こまばアゴラ劇場)では『書庫』(2008年)、『漂着(island)』(2015年)、『渇いた蜃気楼』(2016年)に続く四度目の公演です。
淡々としたリアルな描写の中に歪んだ不条理性を滲ますように描かれる男女六人の物語です。どうぞご期待ください。
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戯曲『冬雷』
日程と会場と購入
日程とチケット購入
NEW! ゲスト=はしぐちしん(俳優・劇作家・演出家/コンブリ団)
ゲスト=安住恭子(演劇評論家)
※ゲストの予定だった安住恭子さんは諸般の事情により出演を取り止められ、はしぐちしんさんにご出演いただくことになました。
会場
チケット料金
日程とチケット購入
ゲスト=本坊由華子(劇作家・演出家・振付・俳優/世界劇団)
会場
チケット料金
日程とチケット購入
・11月9日(木)19:30開演の回 ゲスト=土田英生(劇作家・演出家/MONO)
・11月10日(金)19:30開演の回 ゲスト=横山拓也(劇作家・演出家/iaku)
会場
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NEW! ゲスト=はしぐちしん(俳優・劇作家・演出家/コンブリ団)
ゲスト=安住恭子(演劇評論家)
※ゲストの予定だった安住恭子さんは諸般の事情により出演を取り止められ、はしぐちしんさんにご出演いただくことになました。
会場
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ゲスト=本坊由華子(劇作家・演出家・振付・俳優/世界劇団)
会場
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・11月9日(木)19:30開演の回 ゲスト=土田英生(劇作家・演出家/MONO)
・11月10日(金)19:30開演の回 ゲスト=横山拓也(劇作家・演出家/iaku)
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出演とスタッフ
出演
スタッフなど
[脚本・演出]田辺剛
[舞台監督]山中秀一
[舞台美術]川上明子
[照明]葛西健一、堀あゆむ
[音響]小早川保隆、下野司
[企画制作]下鴨車窓、三井耶乃
(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
[主催]《津公演》下鴨車窓、特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ、四天王寺スクエア
《松山公演》下鴨車窓
《東京公演》(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
[提携]《松山公演》NPO法人シアターネットワークえひめ、シアターねこ
[芸術総監督]《東京公演》平田オリザ
[技術協力]《東京公演》鈴木健介(アゴラ企画)
[制作協力]《東京公演》木元太郎(アゴラ企画)
[助成]芸術文化振興基金